http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111213k0000e050175000c.html
トゥクタミシェワはショートプログラムでは得意のジャンプで失敗して54.99点と最下位。珍しく「緊張していたかもしれない」と弱気になった。ジャンプの精度は欠いたもののフリーは2位の119.52点。全体で計174.51点と順位を一つ上げて「何も失うものはなかった」と振り返った。
06年トリノ五輪男子金メダルのプルシェンコらを育てたミシン氏は「リーザ(トゥクタミシェワの愛称)はまだ14歳。今はまだ我々が目指すすべてのことをこなすことはできない」と意に介していない。練習で跳べているトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も「国際大会では失敗のリスクが大きい。難度の高い3回転の連続ジャンプなら得点は同じだ」と封印している。
同じようにジュニア時代から世界の舞台に躍り出た当時の浅田真央(中京大)も知るミシン氏は「真央は優しくて繊維な日本画に描かれた花。リーザはロシアの絵画に描かれた木の枝」と例える。個性は違うが、トゥクタミシェワはこれから花が咲いてくる。そんな思い入れがこもる。
ほろ苦かったシニアのGPファイナルを終え、トゥクタミシェワは「今回で(シニアの世界は)何も恐れる必要はないし、すべてが実現できるものだと学んだ」と話した。強気な言葉通りに開花するのか。華奢な背中にかかる期待は大きい。【ケベック(カナダ)で小坂大】
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